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質屋と買取専門店はどっちが現金化しやすい?その違いとケースごとのおすすめ方法をご紹介

「自分が持っている品物をお金に換えたい」、そんなときには「質屋」か「買取専門店」を利用するといいでしょう。

ただし、質屋ではお金を借りることができる、買取専門店ではインターネット取引もできるなど、似ているように思える質屋と買取専門店も、実は違いがあります。

このページでは、質屋と買取専門店の違いを紹介するとともに、利用者のニーズに応じた店舗の使い分けについても解説します。
 

そもそも「質屋」って?「買取専門店」って?


まず、そもそも質屋と買取専門店がどういったお店か、そこから説明しましょう。
 

質屋はお金を借りることができる

持ち込んだ商品(質草)を担保にしてお金を借りることができる、それが質屋の最大の特徴です。全国展開しているお店としては、「質大黒屋」「質屋かんてい局」などがあります。

カードローンと同じように、借りたお金に対しては利息が発生して、その金利はカードローンよりも高くなっています。

全額返済すれば質草は戻ってきますが、カードローンとは異なり、質草を放棄すれば「質流れ」となりますので、返済の義務はありません。

最近では、質入れだけでなく買取も行っている質屋が増えています。さらに、質流れや買取の商品を店頭やインターネットで販売している質屋も少なくありません。
 

買取専門店は簡単さが売り!

希望する商品を買い取ってくれるお店、それが「買取専門店」です。

テレビコマーシャルでもおなじみの「ブランディア」などが代表的ですね。買取専門店は、その名の通り買取を専門的に行なっていますので、販売は行っていません。また、一度買取られた品物は基本的に取り戻すことができません。

利用方法は様々で、店舗を構えている買取専門店であれば、店頭での買取も行なっています。その他、電話やインターネットを使った宅配買取、品物が多い場合には出張買取などもしてくれるので、非常に便利です。

 

質屋と買取専門店の違いを簡単に紹介!

質屋と買取専門店の概要が分かったところで、ここでは、質屋と買取専門店の違いを簡単に紹介しましょう。

比較項目 質屋 買取専門店
管轄する法律 質屋営業法
古物営業法
古物営業法
必要な免許 質屋営業許可 古物商許可
販売 するお店もある しない
お金の融資 する しない
取引方法 基本的に店頭のみ 店頭、宅配、インターネットなど
商品の返却 できる できない

似たようなビジネスモデルに思える質屋と買取専門店ですが、こうしてみるとずいぶん違いがあります。次からは、質屋と買取専門店がどう違うのか、より具体的に解説しましょう。

 

違いその1:管轄する法律が違う

質屋と買取専門店では、それぞれの店舗を管轄する法律が異なります。

質屋は「質屋営業法」

質屋を管轄する法律は、「質屋営業法」です。質屋営業法とは、1950年(昭和25年)に制定され、質屋を営業するにあたっての規則を定めた法律です。全部で36条ありますが、主に以下のようなことが定められています。

質屋営業法の概要
  • 質屋営業の許可基準
  • 営業内容
  • 名義貸しの禁止
  • 保管設備
  • 許可証
  • 営業の制限
  • 確認と申告
  • 帳簿
  • 質草の返還

 
質屋営業法では概要を定義しているのみで、実際の細かい施行規則などは、各都道府県の公安委員会によって、別途定められています。

 

買取専門店は「古物営業法」

一方、質屋営業をしない買取専門店は、「質屋営業法」の管轄ではありません。買取専門店を管轄する法律は、「古物営業法」です。

古物営業法とは、1949年(昭和24)に制定されたもので、主に盗品等の売買防止、被害の迅速な回復を目的とした法律です。全部で39条ありますが、主に以下のようなことが定められています。

古物営業法の定めること
  • 古物商の許可基準
  • 許可証
  • 名義貸しの禁止
  • 競売の届け出
  • 古物競り斡旋業者
  • 営業の制限
  • 帳簿
  • 差し止め

 

ちなみに、買取もしている質屋は、質屋営業法だけでなく古物営業法の管轄ともなります。

 

違いその2:必要な免許が違う


質屋と買取専門店では、必要となる免許も異なります。

質屋には「質屋営業許可」が必要

質屋を営業するにあたって必要な免許は、「質屋営業許可」です。質屋営業許可を受けるには、営業地を管轄する都道府県警察に許可申請を出し、公安委員会の許可を得なければなりません。

ただし、以下の欠格要件に該当する人は、許可されません。

許可されない方の要件
  • 禁固刑以上の刑期が満了してから3年未満
  • 住居が定まらない
  • 自己破産者
  • 保管設備を有しないもの …など

 

神奈川県警の場合、許可を申請するだけでも5万円近い手数料がかかり、申請をしてから許可証が交付されるまでに50日程度かかります。

 

買取専門店には「古物商許可」が必要

買取専門店を営業するにあたって必要な免許は、「古物商許可」です。

古物商許可を受けるのも、質屋営業許可と同様に、営業地を管轄する都道府県警察に許可申請を出し、公安委員会の許可を得なければなりません。

警視庁の場合、手数料として19,000円かかり、許可されれば、申請から40日以内に許可証が交付されます。

 

違いその3:保管設備が違う


質屋と買取専門店では、保管設備にも違いがあります。
 

質屋営業法では保管設備に関する決まりもある

質屋を管轄する質屋営業法には、その第7条に保管設備に関する条文もあり、以下のように記載がされています。

  • 【第1項】公安委員会は、火災、盗難等の予防のため必要があると認めるときは、質屋の設けるべき質物の保管設備について、一定の基準を定めることができる。
  • 【第2項】公安委員会は、前項の基準を定めた場合は、一定の公告式により、これを告示するものとする。
  • 【第3項】第1項の規定により、公安委員会が質物の保管設備について基準を定めた場合には、質屋は、当該基準に従い質物の保管設備を設けなければならない。

 

実際には、質屋営業法に基づいて、各都道府県で質草の保管設備に関する基準が定められており、東京都の公安委員会の規則では、主に以下のように定められています。

  • 保管設備の大きさは床面積11平方メートル以上、容積30立方メートル以上
  • 主要構造部は建築基準法第2条第7号に定められた耐火構造
  • 出入り口には消火器を設置
  • 防湿上有効な措置を講じる
  • 破壊や侵入防止に有効な措置を講じる
  • ねずみなどの動物侵入を防止する措置を講じる

 
質屋は、質草を長期間預かる場合も多いため、質草の価値を損なわないためにも、湿気やネズミなどに関する予防措置まで決まっています。

 

古物営業法には保管設備に関する決まりはない

一方、買取専門店を管轄する古物営業法には、保管設備に関する決まりは特にありません。決まりがなくても自主的に保管設備を充実させている買取専門店ももちろんありますが、保管設備がしっかりしていなくても買取専門店はできます

 

違いその4:商品の販売をするかしないかが違う

質屋と買取専門店では、商品の店頭販売をするかしないかも違ってきます。

販売をする質屋もある

質屋の場合、商品の販売をするかしないかについては、まず古物商許可の有無によって異なります。商品の買取だけでなく、販売をする際にも古物商許可が必要となります。

その商品が買取されたものか質流れ品かは問題ではなく、販売するとなれば古物商許可が必要ですので、古物商許可がない質屋は、買取も販売もできません。

ただし、古物商許可があっても、質入れを専門としている、スペースの都合で販売スペースが確保できないとなれば、販売することはできません。

 

買取専門店は買取のみ

一方の買取専門店は、名前の通り、買取しか行っておらず販売をしていません。「買い取った品物はどこに行くのだろう」という疑問もわいてきますが、主に中古車業者が集まる古物市場で競売にかけられ、中古品の販売業者の元へ行きます

 

違いその5:お金の融資が違う


質屋と買取専門店では、お金の融資にも違いがあります。

質屋では「質入れ」「買取」が可能

質屋営業許可を取得している質屋であれば、商品の質入れが可能です。また、古物商許可を取得している質屋ならば、「買取」もできます。

商品を担保にしてお金を借りる行為を「質入れ」と呼びますが、これは買取専門店にはできない質屋ならではの融資です。

一方、カードローンの場合は借りたお金は返済しなければなりませんが、質屋の質入れは返済の義務がありません。返済しなければ質流れとなりますが、質流れとなればそれ以上返済の督促を受けることもありません。
 

買取専門店は「買取」のみ可能

買取専門店は、「買取」のみ可能です。融資ではなく、商品を査定してそれに見合ったお金と商品を交換する形式となっています。買取専門店からもらったお金には、もちろん返済の義務がありません。
 

違いその6:商品の返却が違う

質屋と買取専門店では、商品の返却についても違いがあります。

質屋は取り戻すことが可能

質屋で質入れをした商品については、取り戻すことが可能です。

質草を取り戻すには、質入れによって得られた融資金に加えて、所定の利息も合わせて完済しなければなりません。金利は年60%程度で、カードローンと比べてもかなりの高金利です。返済期限も3か月程度と短いです。

これだけを見ていると、質草を取り戻すのは難しそうですが、例えば1か月分の利息だけを支払っていけば返済期限が1か月延長され、質流れを防ぐことができます。最低返済額も特に決まっていませんので、どうしても質流れさせたくない商品については、利息だけを支払うのも手です。

 

買取専門店は返却不可

一方、買取専門店で買い取ってもらった品物は、その時点で所有権が買取専門店に移りますので、基本的に同じ価格で買い戻すことはできません。買取専門店は販売をしませんので、店頭で買い戻すこともできません。

 

違いその7:取引方法が違う

質屋と買取専門店では、取引方法にも違いがあります。

質屋は基本的に来店のみ

質屋の取引方法は、基本的に来店のみです。質屋営業法第12条では、営業の制限について「質屋は、その営業所又は質置主の住所若しくは居所以外の場所において物品を質に取ってはならない。」と定めています。

つまり、質屋の営業地以外の場所から、電話やインターネットを使って質入れをしようとしても、それはできません。

「質大黒屋」など、一部の質屋では、インターネットを使って質草の大まかな査定をすることができます。それでも、実際に質入れをしたいとなれば、質屋に来店をしなければなりません。

融資金の返却についても、来店のみという質屋が多いです。利息のみの支払いであれば銀行振込でもOKという質屋もありますが、完済して質草を返却してほしい時には、質札を持って来店しなければなりません
 

買取専門店は多彩な取引方法

一方、買取専門店は質屋と異なり、営業の制限が特にありません。

そのため、店舗で買取をするのはもちろん、電話やインターネットで依頼をして、商品を宅配便で送って査定をしてもらう「宅配買取」、買取専門店がお客のところに出向いて査定をする「出張買取」など、様々な取引方法があります。

 

質屋と買取専門店、どっちがいいの?


質屋と買取専門店の違いはご理解いただけたかと思います。

商品があってそれと引き換えにお金がほしいとなれば、質屋と買取専門店の選択肢がありますが、どちらにすべきかはケースバイケースです。

そこでここでは、ケースごとに、質屋と買取専門店のどちらを選べばいいのかを紹介しましょう。
 

【ケース1】品物がブランド品や高級腕時計→質屋がおすすめ

お金に換えたい品物がブランドバッグや高級腕時計の場合、質屋がおすすめです。買取専門店の場合、ブランドや品物自体の価値を正確に把握していない可能性があります。

一方、質屋には専門の鑑定員がおり、研修などを頻繁に実施して、日々最新情報の取得に余念がありません。万が一偽ブランド品の可能性が高い場合、「偽物です」とまでは言わないものの、「この品物は値段が付けられません」と言うでしょう。

また、ジュエリーなどの場合は、ジュエリーとしての価値だけでなく、貴金属としての価値でも算定してくれますので、壊れたジュエリー、古いジュエリーでも思わぬ高額になるかもしれません。
 

【ケース2】近くにお店がない → 買取専門店の方がいい

「家の近くに質屋も買取専門店もないが、品物をお金に換えたい」、そんな場合は、買取専門店の方がいいケースが多いです。

質屋の質入れは来店しなければなりませんので、質屋が遠方にある場合には交通費もバカになりません。

一方、買取専門店ならば、来店買取だけではなく、宅配買取や出張買取も行なっており、外出することなく品物をお金に換えることができます。

ただし、質屋でも大まかな査定だけならばネットで行なっている業者もあり、査定結果が買取専門店よりもかなり好条件ならば、交通費をかけても来店する価値はあるかもしれません。
 

【ケース3】大事なものをお金に換えたい → 質屋がおすすめ


「大事な人からのプレゼント」「親の形見」など、できれば手放したくないけどお金に困っている方の場合、質屋がおすすめです。

買取専門店で買取してもらうと、その瞬間から品物の所有権は買取専門店のものとなります。買取専門店は販売を基本的に行なっていませんので、買い戻すこともできません。

質屋で買取を希望すると、基本的には買取専門店と同じ扱いとなります。ただし、古物商免許を持っているからには、販売を念頭に置いている質屋も多いので、買い戻せる可能性はあります。

さらに、買取ではなく質入れをすれば、「元金プラス利息の完済」という条件で品物を取り戻すことも可能です。

完済はできなくとも、1か月分以上の利息でも支払えば質流れを阻止することができますので、大切な品物を守ることができます。
 

【ケース4】品物が大量にある → 買取専門店が便利

お金に換えたい品物が大量にある場合、一般的には買取専門店の方が便利です。質屋で大量の品物をお金に換えようとすると、質屋での質入れは来店が原則ですので、品物を持って来店しなければなりません。

一方の買取専門店では、来店だけではなく宅配や出張での買取をしてくれます。かさばる大量のバッグ、重い貴金属などは、買取専門店の方が楽に買取をしてもらえるでしょう。

特に出張買取の場合、希望額に届かなければその場で品物を追加することもできますので、希望額に届く可能性が高くなります。

【ケース5】品物がレアものの可能性 → ブランド品なら質屋、それ以外なら買取専門店


限定物やアニバーサリー物など、お金に換えたい品物がレアものの可能性が高い場合、ブランド品ならば質屋、それ以外ならば買取専門店に持って行くのがおすすめです。

ヴィトンのバッグ、ロレックスの腕時計、ティファニーのジュエリーなど、人気ブランド品の中には、限定物やアニバーサリー物もあります。その品物が限定物やアニバーサリー物であっても、査定をする人がその事実を知らなければ、低い査定額しか出ません。

しかし、質屋の人ならばブランド品の限定物やアニバーサリー物は把握しているので、適正な査定をしてくれるでしょう。

ブランド品以外の限定物やアニバーサリー物の場合は、買取専門店の方がいいでしょう。

ブランド品以外は、正直言って質屋はあまり強くはありませんし、専門外の買取専門店に持って行っても適正な買取価格とはなりません。一方、専門的な買取専門店であれば、その価値を正しく買取価格に反映してくれるでしょう。
 

【ケース6】別の商品を買いたい → 販売スペースのある質屋へ

自分の品物をお金にして、それを元手にして別のブランド品や高級腕時計を解体となれば、販売スペースのある質屋がおすすめです。買取専門店は販売を行なっていません。

質屋でも、買取や販売を行なっておらず、質入れのみを生業としているような質屋では、販売商品を置いていない可能性が高いです。

【ケース7】どちらが良いかよく分からない → 質屋と買取専門店を比較しよう

様々な条件が絡んでどちらが良いかよく分からないが、できるだけ高額なお金に換えたい場合には、質屋と買取専門店の相見積もりをしてみましょう。

査定をしてもらったからと言って、必ず買取(あるいは質入れ)しなければならないわけではありません。

査定額が気に入らない、他の業者の査定額も見てみたいとなれば、質屋同士、あるいは買取専門店同士で査定額を比較するもよし、質屋と買取専門店で査定金額を比べてみるのもありです。

ただし、査定をしてもらう際には、できるだけ同じような日時で査定をしてもらう、保証書や鑑別書、外箱などを両方の査定で持って行くなど、査定条件をイコールにしないと公正な比較ができません。

 

まとめ

質屋と買取専門店には違いがありますが、状態の良いもの、価値の高いものには高額査定が付く点は変わりありません。

品物を高額なお金に換えたいのであれば、汚れや傷がついていない状態で、付属品なども揃っている状態にすることが重要です。

質屋と買取専門店で使い分けをするとすれば、地理的条件(お店が近くにない)、品物への愛着(質屋ならば取り戻せる)といったところでしょう。

せっかくの品物ですので、できるだけ高額査定を希望するのも当然のことです。時間などが許せば、可能な限り多くの業者に査定をしてもらうとある程度の適正価格が分かり、売るべき業者も見えてきますよ。